こんにちは。ジンゴロ(@Jingolox)です!
昨年に鑑賞し、もう一回、行こうかなとも思ったのですが、結局行けずに終わってしまいました。残念!
映画のあらすじ
世界で活躍するクラシックギタリストの蒔野聡史(福山雅治)は自身のコンサートの後、パリの通信社に勤務するジャーナリスト・小峰洋子(石田ゆり子)と出会う。
出会った瞬間に、二人は互いに理解し、共感した。やがてそれは愛へと昇華していった。小峰洋子に対する想いが募る蒔野は、洋子に再会し、愛を告げる。婚約者がいた小峰はそれを受け入れたのだった。
ところが、二人の想いが形になるかと思われた寸前、思わぬアクシデントが発生。決定的なすれ違いが起こる。
時は流れ、二人は別々の道を進む。
互いを想う気持ちはその長い年月で、深い心の底へと追いやられたかに見えた。
しかし、また時が動き出す。二人を結ぶ運命の糸は思いがけない方向へー
キャスト・スタッフ
キャスト
スタッフ
- 監督 西谷弘 代表作はドラマ「白い巨塔(唐沢版)」「ガリレオ」「容疑者Xの献身」「アマルフィ」
- 脚本 井上由美子 代表作は連続TV小説「ひまわり」「白い巨塔(唐沢版)」「GOOD LUCK!!」「14才の母」
- 音楽 菅野祐悟 今回の映画のテーマ曲ともいうべき「幸福の硬貨」を作曲。
- クラシックギター監修 福田進一 日本を代表するクラシックギタリスト。パリコン優勝。蒔野のモデルとなった。
- 原作 平野啓一郎 芥川賞作家。本作は渡辺淳一文学賞を受賞。
こんな方にオススメ!
以下のような方にこの映画をおススメいたします!
ポイント
- 30代以降の大人の恋愛ストーリーが好きな方
- クラシックギターや、その他クラシック音楽好きの方
- パリやニューヨークの風景や文化が好きな方
- 福山雅治、石田ゆり子ファン
独断的評価
映画を見ながら、自分の中でいろいろな感情がわき起こりました。自分が好きなクラシックギター も思う存分堪能できました!
評価は⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️(星7個/最高10個)です。
感想(ネタバレ有り)
2016年に発表され、ベストセラーとなっていた原作がついに映画化されました。
インターネット上でも、映像化したら誰が主演を務める?といった議論はたくさんありましたが、福山雅治と石田ゆり子に決定しました。
この物語を映像化するにあたって、主演を務める男性はギターが弾けないとまずいです。ギターは指板が正面、つまり観客席を向いているため、ピアノと違って死角がありませんので、指の動きを隠して撮ろうとすると非常に不自然な構図になってしまいます。
そういう意味では福山雅治さんはよかったと思います。ギターの種類は違えど、違和感はありませんでした。
石田ゆり子さんも、いわゆる性格きつめで強気なジャーナリストではなく、知的で深い見識があり、また物腰柔らかい中にも強い芯がある女性、小峰洋子の役にはまっていたように思えます。
人それぞれご意見あるかと思いますが、
しかし、お二人共お若いですね(実際の年齢はお二人とも50歳とのこと)😊
かつて、クラシックギタリストがここまでフィーチャーされたことがあったかと想うくらい、クラギ業界界隈では話題になり、盛り上がっていました。
業界では決してメジャーではないギターという楽器にスポットがあたった本作品は、まるで、クラシックギターのコンサートにいっているような感覚になりました。映画の冒頭でバリオスの「大聖堂」が流れてきた時には感動しましたね。
”事件”が起こっている瞬間に流れるアルベニスの「アストゥリアス」は、もうこれから聞くたびにあのシーンを思い出すことでしょう。
ストーリのキモである”すれ違い”について、仮に同じことが起こったら、本当にすれ違ったママになるのだろうか、と思いましたが・・・私の結論は、「なりうる」というものでした。
40代でいい大人になった二人の恋愛ですから、相手に夢中になることに気恥ずかしく感じるもの。きっと、あんなメールをもらったら、「何で!?」とはならず、口では「あら、そうなのね。はい」といってしまう可能性が高いかなあ。
さて、三谷マネージャ。彼女のことを不快に思った方も多いでしょうね。
もし、皆さんが、彼女の立場にたったらどうしますか? 今回、彼女はあんなコトをしてしまいましたが・・・癖のある二人ですから、ほっておけばまた自然に「すれ違う」気がしますがどうでしょうね笑
そしてカミングアウト。いいですね。なかなか、心を揺さぶられました。
ラストシーンの二人の表情。蒔野の笑顔はちょっと意外だったのですが、天才クラシックギタリストですからね、彼は。半分、変人ですよ。そう考えると、納得できるものです。
総じて、ストーリー、音楽、映像のバランスがよくなかなか楽しめた映画だったなと思いました。若い方にとっては解釈が難しかったかもしれませんね。
「未来は過去を変えられる」 アラフォーには嬉しい言葉でした。
関連情報
この映画の主人公、蒔野聡史のモデルとなったクラシックギタリストがいます。
福田進一さんです。
1955年大阪船場に生まれる。11才より故斎藤達也(1942-2006)に師事。77年に渡仏し、アルベルト・ポンセ、オスカー・ギリアの両名教授に師事した後、81年パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝、さらに内外で輝かしい賞歴を重ねた。以後35年に亘り、ソロ・リサイタル、主要オーケストラとの協演、エドゥアルド・フェルナンデスとのデュオをはじめとする超一流ソリストとの共演など、福田の活動は留まることを知らない。今世紀に入り、既に世界数十カ国の主要都市に招かれ、リサイタル、マスタークラスを開催。
https://shin-ichi-fukuda.themedia.jp/pages/1632229/biography 福田進一 公式ホームページより
日本のクラシックギター界を牽引する福田進一さんの演奏動画を厳選して少し紹介します。
まずは、映画でも大変フィーチャーされたバリオス作曲の「大聖堂」。かなり昔の映像ですね。とてもお若い!
次はやっぱりバッハ。「リュート組曲第4番よりロンド風ガボット」。いつ頃の演奏かわかりませんが、煌びやかな演奏がたまりませんね。
最後の動画はB'z松本さんとの対談動画。お二人のギター奏法の違いがよくわかります。
ぜひ、クラシックギターの音色を映画で堪能してみて下さい。