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【映画】ボサノヴァ~撃たれたピアニスト|ブラジル音楽ファン必見!

こんにちは。ジンゴロ(@Jingolox)です!

2025年も気づけばはや4月末。ゴールデンウィークの季節になりましたね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

私ジンゴロは、映画「ボサノヴァ~撃たれたピアニスト」を観てきました! テノーリオ・ジュニオールというブラジルの若きピアニストが巻き込まれる悲劇とその背景にあるアルゼンチンの独裁政権時代というややもすれば重苦しくもなりそうなテーマを、美しくかつもコミカルなタッチのアニメーションで描く興味深い作品となりました。

ボサノバMPBブラジル音楽サンバジャズといった音楽に興味ある方にとっては、必見の映画です。まだ観られていない方は是非映画館に行くことをお勧めします。

基本情報

公開:2025年4月11日 (日本)
上映時間: 103分
監督・脚本:フェルナンド・トルエバ(Fernando Trueba)
監督:ハビエル・マリスカル(Javier Mariscal)
オフィシャルサイト:https://bossanova.2-meter.net/home

映画のあらすじ

1959年、ブラジルのボサノヴァが音楽の歴史を変えた。
エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン、さらにはフランク・シナトラまで、世界中がブラジル音楽を歌い踊り始めた。
ニューヨークの音楽ジャーナリスト、ジェフ・ハリスは、このムーブメントについて調べるため訪れたリオデジャネイロで、ボサノヴァの爆発的なヒットで重要な役割を果たした一人のピアニスト、テノーリオ・ジュニオルの存在を知る。
その足跡を辿ると、繊細なタッチで聴衆を魅了した天才はブエノスアイレスでのツアー中に謎の失踪を遂げていた。
創造的な自由が失われ、全体主義体制に飲み込まれる直前のラテンアメリカ、彼の地でジャーナリストが見た真実とは―― 。

オフィシャルサイトより引用

独断的評価

これまで見たアニメ映画とは、全く異なる独特なタッチのアニメーション映画。
ブラジリアン・ジャズの担い手となるはずだったテノーリオ・ジュニオールの悲劇的な事実をドキュメンタリーとして描きます。
ボサノヴァやサンバといったブラジル音楽ファンだけでなく、アニメーションデザインに興味のある方にもおすすめ。

評価は⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️☆☆(星8個/最高10個)です。ただ、見る人の興味によって嗜好の度合いが全く異なるでしょう。

映画の所感

私、ジンゴロは学生時代よりブラジル音楽や文化に興味がありまして、学生時代にはバックパック背負って、南米を一人旅したこともあります。そんな私にとって、この映画はとても興味深いものでした。ただ、自分も演奏するギター音楽のほうに興味があったため、あまりピアニストには詳しくなく、テノーリオ・ジュニオールのことは恥ずかしながら存じ上げませんでした。

この世に残したリーダー作1枚でありながら、その1枚はブラジリアン・ジャズ屈指の名盤と評され、現在まで彼の音楽が多くの人に語られる理由は、やはり、そのピアニストとしてのセンスが類まれなるものであったことが要因でしょう。 再販された彼の作品はまだ私自身入手できていないのですが、彼のオリジナル曲は素晴らしさはもちろんのこと、私が敬愛し、ヴィニシウスとの親交も深いギタリストであるバーデンパウエルのカバーも取り上げられていますので、部屋の掃除が終わりしだい購入したいと思っています💦

代表曲は「Nebulosa」(ポルトガル語で星雲という意味)。

この映画の独特なタッチのアニメーションはかなり凝っていて、細部までよく描かれているなあと鑑賞しながら思いました。私が長年憧れていたリオデジャネイロの風景だったり、音楽ジャーナリスト・ジェフのニューヨークのコンドミニアムでの生活の様子や雰囲気がリアルに描かれているのが良かったですね。 ブラジルの至宝ともいえるアーティスト達が出てくるたびニヤついてしまう方はきっと私だけではないでしょう。見てのお楽しみですが、アルゼンチンの某タンゴの巨匠もチョイと出てきました。パンフレットによると、150時間ものインタビューをもとに本映画が作成されているとのことでした。

映画館行かれた方は是非パンフレットも購入してみてくださいね。ネットにもない量の情報が盛りだくさん。

歴史を不勉強な自分は、1970年代のブラジル、アルゼンチン他、南米諸国がそのような軍事政権に支配された状況だったとは知りもしませんでした。各国の政権が主導する暗殺や虐殺などのテロリズム活動は「コンドル作戦」と呼ばれるそうで、いまだにその事実の解明に関してさまざな調査や法的な処理が進められているとのこと。そんなことも知りもしないで、その高々20数年後によくこの地域で一人旅をしていたなあと改めて自分の不勉強が身に沁みました。

映画では取り上げられていませんが、私の大好きなアントニオ・カルロス・ジョビンの1曲「Falando de amor(愛の語らい)」の動画を貼り付けておきますので、是非聞いてみてください。 

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